様々な動物の「皮」を「革」へと変化させるのが、革職人による「なめし」の作業となります。動物の皮の表面上には、魚類にウロコがあるように、多くの「毛」が生えていたり、皮下組織などが付着しています。
動物の「革」は、なめしの工程を経る事で、スムースでソフトな皆さんがご存知である「レザー」に生まれ変わるのです。
ですから、原料皮である「生革」=「皮」の段階では、レザー製品に使用できるような状態ではありません。
そこから、時間をかけて「なめし」の工程の中で、不用となる表面上の毛や、コラーゲンなどの皮下組織を取り除き、厚みなどをできるかぎり均等に保ち、「革」へと変化させていくのです。
レザー製品のグレードは、この「なめし」によって格付けされると語る人々がいるほど、レザーにとって「なめし」は重要な工程であります。このなめしの工程を経た「皮」は、必要に応じて加工などの段階を経るごとに、皆さんが日常的に目にするレザーに、近づいていきます。
革財布や、革鞄に使用されている「革」は、生まれながらにレザーであった産物ではなく、人の手を介して、人工的に「革」を作り上げているのです。