時差ボケの中でみつけた名品

アメリカ製の革小物ブランドの特徴は、アメリカンスタイルとされるおおざっぱ感が漂っているのかと思いきや、鍛錬された職人技が光る秀逸な品ぞろえでありました。特に、私自身が、惹かれたのは、革財布の中でも、コードバンと呼ばれる上質な馬革を使用した、長財布でありました。ステッチングの美しさ、コバの磨きに、職人たちの拘りの手仕事が見え隠れしていました。この違いを生み出しているのは、ステッチに使用されている糸の配色であったり、ステッチの幅にもあるようで、その全てにおいて厳選されたモノづくりの総合的なパーツの組み合せが生み出す繊細さが、日本人である私自身の琴線に触れたのかもしれません。店主のお話では、多くの日本人のバイヤーが訪れ、またその大多数がリピーターとなって、翌年も、買い付けに訪れると言うのだ。もちろん、セールストークは多少あるかもしれませんが、私の心を鷲掴みにした品質の高さから、半分以上は、信頼性のある事実であろうと感じられました。コードバンは、その品質性、機能性の高さから、多くのブランドがこぞって、数多くの目玉として商品化しています。その品質の差異をして見極めが必要なのは、職人の入魂であるような気がしてなりません。時差ボケに耐えながら、久々に、うなりを上げたくなるレザーの1品に出逢う事ができました。